「夕星さ…」

「夕星」

「拓斗…」

俺が仕事終わりに話しかけようとすると

もう拓斗さんは迎えに来ていたみたいだった

「身体は?大丈夫なの?」

「傷は治ってるし、体力だけだよ」

「そう…無理しないで?」

あの笑顔… 俺には見せないな…

「あ、登坂くん…どうかした?今呼ばなかったっけ?」

「あぁいえ!!失礼しました!」

「あ、うん…お疲れ様」

「お疲れ様です…」

あんな幸せな空間を邪魔しちゃいけない

そうだよ…うん

夕星さんには、決まった相手が…

”恋人未満からだってさ”

「あれって…」

2人を見れば、手を繋がないで

歩く姿。

「やっぱり、付き合っては…ないのか」

早く付き合ってくれればいいのに…な

「拓斗?」

「あの人誰?」

「会社の後輩だよ」

「ふーん…」

「ヤキモチ?」

「俺の心はまだ、高校生近いです!!」

「そっかー、それはよかったな」

「なにそれー?」

私と拓斗は繋がっていない

高校のときで止まっているのかもしれない

拓斗は高校の私のまま。

「拓斗?病院戻らなくていいの?」

「ん?あー…もう家建ててあるし、大丈夫だよ」

「そっか…」

「何心配してるの?」

「え、ぁ…なんでも!」

誰が家建てたのかな?

そんなにお金あったっけ?

病院の退院もあったし…

「あ、孝太に会った?」

「」