『 近藤さんが…起きました!今すぐ来てください!あれ、夕星さん?夕星さーん!』

「今すぐ行きます!!」

拓斗が…?

嘘…

ほんとに?

起きた?

「夕星さん!どうしたんですか、そんな泣きそうな顔して…」

「離して、私、今すぐ行く用事がいっぱい出来た」

っ!!!!

あんな嬉しそうで幸せに満ち溢れた顔

初めて見た

何があった

今の電話の内容は?

電話の相手は?

「じゃ…」

走らなきゃ

痛くてもいい、拓斗ともう一度!!

「夕星!」

「孝太!」

「乗れ、車ですぐだ」

「うんっ!!」

「よかった、また会えるぞ」

「ほんとにほんとに…よかった」

そうか、拓斗さんが起きたのか

そう…か、ほんとに

「もう、俺は…」

「優真くんの意気地無し…そんな優真くんは見ててイラつく」

なんでよ、隣にいるじゃない

私が…

でもさ、好きな人がこんなにも何も出来ないみたいな顔してたら…

そりゃあこっちだって…イラつく

「え…優香ちゃん」

「あの…拓斗?さんっていう人から取るのよ!夕星さんを…」