拒絶された後の憂さ晴らし

存在を確かめるかの様に強く抱きしめられていた身体を解放され、自由になったかと思えば…額に唇が触れた。


「……額にチューだけ?」


「…はぁ?こっちは我慢してんのに煽る訳?でもモモちゃんが完全に堕ちるまでは深入りはしません!」


ちょっとだけ添野をからかうと頬が赤く染まり、可愛い。


照れるのは意外な一面でもあり、そのギャップも好きになり始めている。


クールに見せていただけで、中身は目立つのが嫌いな眼鏡君なのかもしれないと思っている。


私も憂さ晴らしをしようと思っていた事は内緒にしておこう。


根は純粋な添野とお近づきになれるように、卑屈な私と底意地の悪い私は捨てなきゃいけない。


「……添野、私も努力して良い女になるから待っててね」


「………?どーゆー意味?モモちゃんは充分良い女だけど?」


「それがそうでもないんだ」


貴方に釣り合うように努力致します。


貴方が好きな清楚系に戻ります。


貴方の憂さ晴らしの罠に嵌りましょう。


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