社内で海外転勤になった元カレを探し出し、仕事の合間を見て使われてない会議室に呼び出した。
元カレは「モモ…」と言って優しく笑いながら私の事を抱擁しようとしたが、全力で拒否する。
「私、もう忘れたいから。きちんとさよならするね。それから…社長の娘さんと結婚するんだってね。おめでとうございます」
添野が元カレを知っていた事実に対して、アノ子に聞いて見たところ、話の流れで元カレが社長令嬢と結婚する為に一時帰国したと聞いた。
社長令嬢との噂は本当の事で、私の方が二股をかけられていた。
そんな事実も知らずに日々を過ごしていたなんて、私は何て馬鹿なのだろう。
「……一番好きなのは…好きだったのはモモだ。これだけは信じてくれ」
弱々しい態度で語る元カレに興味はなく、心底、疲労感だけが漂う。
裏切られて来たのだから、言葉に信憑性など感じられない。
「さようなら…お元気で」
長居しないように別れを切り出して会議室の扉を開ける。
もう振り回されなくて良いんだ。
過去に囚われずに前に進む為に元カレの姿を視界に入れないように振り向きもせず、会議室を後にした。
過去を清算したい。
その為にやるべき事とは───……
元カレは「モモ…」と言って優しく笑いながら私の事を抱擁しようとしたが、全力で拒否する。
「私、もう忘れたいから。きちんとさよならするね。それから…社長の娘さんと結婚するんだってね。おめでとうございます」
添野が元カレを知っていた事実に対して、アノ子に聞いて見たところ、話の流れで元カレが社長令嬢と結婚する為に一時帰国したと聞いた。
社長令嬢との噂は本当の事で、私の方が二股をかけられていた。
そんな事実も知らずに日々を過ごしていたなんて、私は何て馬鹿なのだろう。
「……一番好きなのは…好きだったのはモモだ。これだけは信じてくれ」
弱々しい態度で語る元カレに興味はなく、心底、疲労感だけが漂う。
裏切られて来たのだから、言葉に信憑性など感じられない。
「さようなら…お元気で」
長居しないように別れを切り出して会議室の扉を開ける。
もう振り回されなくて良いんだ。
過去に囚われずに前に進む為に元カレの姿を視界に入れないように振り向きもせず、会議室を後にした。
過去を清算したい。
その為にやるべき事とは───……



