軽く走っていると、後ろから誰かが来た。



振り返ってみれば、雪!



私は止まって、雪を見る。



すると、雪はスピードを上げてこっちに来た。



雪「有栖!」



「えっ、何」



そんな必死に呼ばれても。



雪「僕は、僕は有栖が好きなんだ!」



「は?」



好き?好きって護衛として?



でもたった1日やそこらで分かる?



………もしかして、異性として?



いやいやいや、あり得ないか。



んー、でも。



雪「他の子が護衛に就くなんて嫌だ!我儘だって分かってる!ただの家柄で付き合ってる関係だって

有栖は思ってると思う!」







雪「僕は、有栖が目の前から消えるのが嫌なんだ」



そう言い、私の腕を掴む雪。



さっきの威勢はどうしたのかと思うほど、儚げに見えた雪。