ウンメイのサタデー
雅side

水曜日の晩御飯の時に告げられたお父さんの転勤。

a.m. 8 : 16
目覚まし時計の数字。
はっっっと起き上がる。急いでリビングに行ってみるとお父さんの姿が。

「雅、急ぎなさい。9時には出るからな。」

「そんな早いの?てっきり10時とかそんなも
んだと。」

「いったろ?午前中だって。早く準備しなさい。」

時間なんてきいてないし!もう!!

急いで顔洗って歯磨きして。
まって、制服で言った方がいいの?私服?
えー、何着よう。。


「お父さーん!制服で行った方がいいの?」
「私服でいいよ。」
「りょーかーい」

さーてと。。何着ようか。

私は何気大人っぽい服が好き。
キレイ系な感じ?

今日はカーキのシャツにあえて白のデニム生地のタイトスカートをはく。そして抜け感を出すためにヒール?みたいな。
髪の毛は軽くまく。
化粧もバッチリ。
よし、。


お父さんと車で親友さんの家に向かうこと30分。
現在a.m. 9 : 24

着いた。

辺りを見渡すとずいぶんご立派だこと。

____ガチャっ

「よう!洋介~!久しぶりだな~!!会いたかったよー!」

めちゃくちゃとびきり笑顔で迎えてくれたこの人。この人がテッチャンさん?らしい。
そして我が父。


「やぁ!!久々だな!テッチャン!!元気だったか?」


「まぁゆっくり話そう。中に入って!」
そう言って私たち親子を案内するテッチャンさん。


「ようこそ我が家へ!」
とテッチャンさんが言う。


「いらっしゃい、雅ちゃん、久しぶりね、もう忘れてるかしら?どうぞ上がって!」


声の主へ顔を向けると超絶美女の女性、え、いくつなんだろう。テッチャンとお父さんが親友ってことは同い年?もし、テッチャンの奥様だとしたら近くだよね?え、若すぎませんか?すごく綺麗、肌にシワひとつないしシミだってない。綺麗すぎる、おめめパチクリだし、顔ちっちゃいし、鼻が小さくて 、口がちょびっとぽってり唇で可愛い。チューしたくなりそう。髪の毛は肩くらいしかないけどそれがまた似合ってて華がある。
こんな人になりたい。


「あ、おはようございます。雅です。お邪魔します。」


外が綺麗だと中も綺麗なのね。ステキ。この一言じゃ何回言っても言い足りないくらいご立派なお家。


あれま、メイドさんまでいる。
すごい。別の世界みたい。

「おい、碧翔。お客様だ。挨拶しなさい。」
テッチャンさんが言う。
碧翔?誰だろう。

「おはようございます、伊丹碧翔です。」

なんと背が高い。180とか?それくらいでかい。伊丹さんっていうんだ。


「碧翔は高3なったんだ。時の流れって本当に早いな。」


「碧翔もそんなになるのか、おじさんのこと覚えてるか?8年前だもんな~最後にあった時。」


え、会ったことあんの!!びっくり!



「お父さん会ったことあるの?」
「あぁ、8年前に母さんが亡くなった時だよ。葬式とか手伝ってくれたんだ。」



お母さんが亡くなった時。私はあの時どんな感情だったのかすら覚えてない。ただ周りは私を可哀想だといい離れていく。当然学校に行ったらお母さんいないからと影で言われてきた。今となってはもう気にしてない。

その時お父さんが
「雅はもう高2になったよ」
と口を開いた。

「雅ちゃんも大人になったわねぇ♡」
と超絶美女の奥様。

奥様の名前は京香さんというらしい。
とりあえず美人だ。
緊張してきたーー。