「昨日ここで落とし物…してないかなぁと思いまして…探しに来たんですけど。でも私の勘違いでした!それじゃあ!」


とてつもなく気まずい…


私はすぐにでもこの部屋を出たかった。



「あ、おい待てよ」


急いで部屋を出ようとした私を、王子は呼び止める。



「な、なんでしょう…?」


「探し物って?」


私に問いかけるその横顔は、とても綺麗で…思わず見とれてしまう程。


「…生徒手帳です」


「あぁ〜。お前か。うさぎは。」



…は?

ウサギ?