「最悪…」 …! しまった。心の声が思わず声に出てしまったぁ! 「はぁ!?なんだよ最悪って!こっちのセリフだ!!」 「わぁー!ご、ごめんなさい!!!」 思った以上に怒る王子に慌てて謝る。 「お前…最悪とか言いつつ、俺に会いたいからここに来たんじゃねぇの?」 「違います。」 バッサリと言い切る私に、不満げな王子。 「お前の方がよっぽど最悪だよ。」 そう言って私を睨みつけた王子は、部屋の奥にあるソファに座った。 「で、なんの用事があってここに来たんだ?」