あの時も私は生徒手帳を無くして、机の中やカバンの中を探し回っていた。 放課後、誰もいなくなった教室で1人。 「生徒手帳さーん…?」 手帳がないと困る!私は家の鍵も一緒に手帳に入れてるの!! 「もぉ〜…家に入れないよー!」 そう言って、私がふと顔を上げた瞬間。 「あったか?」 「えっ?」 そこにいたのは…先生だった。 心配そうな顔して私を覗き込む。 先生との顔まで30センチ… 「わぁ!」 私はそのまま座り込しまい、「見つかりません。」と答えるのが精一杯だった。