はねいし。

高く上げられた 白いボール。


「いくよーっ」


深雪が、ボールの方向に左手を上げ、体を少しそらせていた。




「………あっ!」


気づいた時には、アタシに向かってスパイクが打たれていた。

オーバーハンドトスの体勢でいたので、レシーブが間に合わない。

咄嗟に、トスの手のまま、顔に当たりそうになるボールを受けた。