「……そういえばさ、」


「ん?」




なんだろう?
机の中から数学の教科書とノートを出しながら聖夜くんに顔を向けた。





「……“ゆう”……彼氏に、言った……の?」


「……え?」


「あんたが倒れたこと。言ったのかって聞いてんの! 同じこと言わせんな」




な……っ、何よ、その態度!
聞き取りにくかったんだから、仕方ないでしょっ!




「電話はしたよっ」




そんな態度されると、反抗したくなる。
なんで私が怒られなくちゃいけないのか意味分かんない。




「……あっそ。で?」




「で?」