そういえばゆうちゃん、アメリカのどこで暮らしてるんだろう。
1年間だけホームステイしてたけど、今は一人暮らしだよね。


悠ちゃんの手紙には住所が書いてないから、分からないし。
貰うばっかりで、私からゆうちゃんに何も返せてない。


今度おばさん(ゆうちゃんのお母さん)に聞いてみよう。




「さつき、お待たせ」


「お母さん」




お母さんが戻ってきたから、ポケットに携帯と手紙を仕舞って立ち上がった。


待合室の時計をチラリと見る。
今行ったら4限目に間に合っちゃう。
確か数学だったような。


あーあ、もう少し遅くてもいいのに。




「さつき、学校に行くわよ」


「はぁい」




まあ、瑞希に会えるのは嬉しいけど。


車に乗り、私はまた後部座席で横になった。
ピロンと音が鳴って、携帯の画面を見ると瑞希からだ。