「わっ」


「つまらないとか、無いから」




大好きな女の子と一緒に居るんだから、そんな事思わないっつーの。
なんて、言えないけど。
むしろ俺がさつきに思われてそうで心配……。




「それより起きてて平気なの? まだ調子良くないでしょ」


「だ、大丈夫だよ」


「あんたが寝たら帰る」


「もう沢山寝たよっ」


「いいから寝ろ」


「……もう、」




さつきは本当、酷い奴だと思う。




「——ゆうちゃんみたい」




何度、俺を”悠二”と重ねるんだよ。


思い知らされる。


“悠二”に勝つなんて——俺には無理なんだと。