「無いんだー、慣れてなさそうだもんね。」
何この人っ!!!
「美少年様だからって調子に乗らないでくれる!?」
「は?美少年様…?」
あっやっちゃった!!!
心の中で様づけしていたのを、思わず口に出してしまった。
何て言われるか分からないから、ぎゅっと目をつぶると、
「あははははははっははっはははっはっは」
へ?
そっと目を開けると何故か、美少年様は爆笑なされていた。
え、何なのよ。
「ははっ、久々こんな笑った。お前女だけど面白いな。」
女が何か…?
「美少年は、数えられないくらい言われた事あるけど、美少年様は初めてだ。」
くすくすと綺麗な顔で笑う美少年様。
「だって口悪いし、なんか上からだし、恐かったんだもん!名前だって知らないし!」
思わず叫ぶ。
「ん?ああ、ごめんごめん。」
まだ笑いながら、私の上から退く美少年様。
とりあえず退いてくれて良かった…。
「俺の名前は、はる。よろしくなイト。」
えっいきなり、イト!?
馴れ馴れしくないですか?