「あの〜、同じ高校ですよね!?よかったら、名前教えてもらっても良いですか!?」
ほら、また興奮した女が声をかけてきた。
「うるさい。俺に話しかけないで。目障りだから消えろ。」
女にしか聞こえないように耳元で言う。
「えっ………。」
プシューーーー
あっ着いた。電車を降りる。
振り返って女を見ると、固まって口をぱくぱくさせている。
同じ高校なのに。降りない女。
あ、降りられないのか、固まって動けていないし。
まあ、あの女が悪いな、女嫌いな俺に話しかけるから。
俺は、女にだけ口がとても悪くなる。
あっ母さんは例外だ。
母さんの前で少しでも口が悪くなったら、
「はるちゃんが、はるちゃんが不良になったーー!!!!どうしよう、パパに相談しないとっ!!」
ってうるさいから。
正直に言うと、父さんが怖いっていうのもある。
