俺の名前は町宮 はる。


今日から高校1年生。





「ほんっと面倒くさい…。もう帰っていいかな。」




電車に揺られながら呟く。






「ねえねえ、あ…人……く…美…年…だ。」


「ほ……だ、すご………年。」



俺から少し離れた所から聞こえたので、俺はそっちに顔を向けた。



やっぱり、女だ。




どうせ、


美少年。



って思ったんだろう。





長年そう言われ続けたから、もう途切れ途切れに聞こえても分かる。




美少年って言葉はもう聞き飽きた。