「似てるからです。私も、私は趣味じゃないですけど、同じように酷い事言われたから」
「同情か?」
「違います!。共感です」
遂に声を荒げてしまった事に自分で驚いた。
「お前の場合は見た目と中身のギャップか」
「!?何で!?」
「いや、今話してて気付くだろ」
「気付かないで下さいよぉ」
隠してたはずなのに、バレていた事で情けない声が出る。
「いや、見た目と仕事のやり方が違うのは気付いていたが、それがギャップかどうか俺には分からん」
「?!」
「どうした?」
「松田さんは自分を全否定された事が無いから、そんな事言えるんです」
分かって貰えない擬(もど)かしさで一杯になる。
「俺だってあるよ」
不意に聞こえて来た言葉に、一瞬思考が停止した。
自信に満ち溢れた本田からそんな言葉が出てくるとは思えなかった。

