「鈴木、これから飲みに行くぞ」
仕事終わりの山葉の発言に、鈴木の目が輝く。
「マヂ?!やっと飲みに行けるの?やったぁ!」
嬉々として帰り支度を始める姿を横目に、区切りを付ける為にもう少し残業をしようと思った杏奈に、山葉が声をかける。
「何ぼんやりしてるんだ、小鳥遊も参加だからな」
「え?」
まさか声を掛けられるとは思っていなかったので、一瞬何を言われたか理解出来ない。
「聞こえなかったのか?早く帰り支度をしろ」
「・・あ、はい」
まだ良く事情が飲み込めていないが、急かされて慌てて帰り支度を始める。
『どうして私まで?』
疑問符を頭に浮かべながら、二人の後を付いて行くと、何時もの居酒屋についた。

