「だって、秘書さんに迫られて困ってるって、言ってたし、料理や甘いもの好きって言ってたし、可愛いものが好きって・・・」
最後の方は声が小さくなって行く。
「はぁ、それでこの前、やたらと新しい秘書の話をしてたんだ」
大きなため息をついて少し機嫌の悪そうな声が聞こえて来た。
「そりゃぁ女性は少し苦手だけど、僕は男に対して恋愛感情は感情は無いよ。」
「だって!それじゃぁ!」
『私に何もしなかったのは何で?』
凱の言葉に反射的に顔を上げて反論しようとして言葉を失う。
ギュッと胸が締め付けられた。
『あぁ、そうか・・・女性がダメじゃないなら、私に対して何もして来ないのは、私が友達だからか・・
友達以上にみれないからか・・・』
ストンと納得出来たが、その所為で気が抜ける。

