『どうしよう・・・ご飯食べに行く?それともこのまま待つ?』
一瞬考えたが、空腹には勝てず、ご飯を食べに行く事にした。
食事を済ませて帰ってくると、玄関に靴が揃えてあった。
「お帰り」
室内に入ると書類に目を通す凱が顔を上げてこちらを見た。
「ただいま、ご飯食べた?」
「まだ、さっき帰って来た所だから」
書類を片付け始めるその傍まで近づくと、手に持っていた紙袋を差し出した。
「これね、さっき夕飯食べたお店で買って来たの。良かったら食べて」
中華料理を食べに行ったらしく、袋からごま油の美味しそうな匂いが漂ってきた。
「ありがとう」
袋を受け取ろうと手を伸ばしたのに、直前で袋を引き戻された所為で掴み損ねた。

