「私は、この後用事がありますので、慌しくて申し訳ありませんが、失礼させてもらいます」」 そう言って、席を立ち、そのまま帰ってしまった。 見送りを済ませて帰ってくると、二人が胡坐をかいて寛いでいた。 「神宮寺君に気を使わせて申し訳なかったね」 久しぶりの親子水入らずを邪魔しないようにと帰った凱を思ってそう口にした。 「あんな出来た彼氏、何時の間に作ったんだ?」 今までずっと静観していた紫苑が、口を開いた。 「え?彼氏じゃないよ?」 杏奈の言葉に二人が同時に固まった。