『あれ?何か怒ってる?・・・体調が悪い?』
「凱調子悪い?」
「調子は悪くない・・・。」
そう言って立ち上がりキッチンに行ってしまった。
『もしかして、秘書さんの事聞かれたくなかったのかな・・・悪い事したなぁ』
はぁとため息を付いて食事の続きを始めるが、先程より美味しさが減った気がする。
『よし、秘書さんの事は聞かない事にしよう!』
「お箸握りしめて何してるの?」
手に琥珀色の液体の入ったグラスを二つ持って凱が戻って来た。
「え?いや、反省会?決意表明?」
あははと苦笑しながら説明になっていない説明をする杏奈を訝しそうに眺める。
「凱の持ってるのお茶?」
琥珀色の液体の中で揺れる透明な氷を見て杏奈が尋ねる。
「麦茶。杏奈も飲むだろ?」
何時もより素っ気無い態度に、驚きながら、麦茶を受け取る。

