「凱仕事大変じゃないの?!」
「大変だから作ったんだ」
『そっか、ストレス発散だった』
「ストレスが一杯なのは困るけど、料理が豪華なのは嬉しい。
ごめんね。喜んじゃって」
申し訳なさそうな顔で凱を見上げるその姿は、子犬が叱られたようだった。
「そんな顔しないで。僕は作った料理を美味しそうに食べてくれるのが嬉しいんだから」
「ほんとに?!凱って料理人になれば良かった・・・ってゴメン、選べなかったんだよね」
一人テンションが高く、ベラベラと要らない事を喋ってしまったと後悔した。
「まぁ、選べなかったって事も、無かったけど、やっぱり継ぐのが当たり前だったかもしれない。
ほら、用意できたんだから冷めない内に食べよう」
沈んでしまった空気を変える様に明るく言って、椅子にに座る凱に倣い杏奈も座った。
和食好きの杏奈の為に、いつも飛びきり美味しい和食を作ってくれる。

