羊と虎


小会議室の使用許可を貰い戻ると、副社長はタバコを咥えていた。

『この人は、タバコ吸うんだ』

「お待たせ致しました。小会議室の使用許可が下りましたので、ご案内致します」

先に歩いて小会議室に案内するが、何を聞かれるのか気が気では無かった。

狭い部屋のパイプ椅子に窮屈そうに座っている副社長は、本当にこの場に不似合いだ。

そして放たれる威圧的なオーラを机を挟んでいるとはいえ、至近距離で浴びていると緊張してくる。

「あのどのようなご用件でしょうか?」

中々話し始めない副社長に痺れを切らし、緊張を悟られないように、気付いていない素振りで問いかける。

「毛色が違うな」