羊と虎


「あの?副社長がこんな所でどうされたんですか?」

ワザとらしく不思議そうな顔をして副社長を見る。

「君が、」

「山葉さん、ソロソロお昼休み終わっちゃいますよ!」

口を開いた副社長を制して、山葉を仕事へと促す。

『こんな所で名指しされたら困るよ』

「副社長!案内が必要でしたら、私がさせて頂きます」

「そうか、少し聞きたい事があったから、教えて貰えるか?」

状況を理解したであろう副社長が、凱よりも更に低く威圧的な声が響く。

顔を見た限り、本当に仕事用の凱と良く似ている。

背も凱と同じか少し高めで外よりも貫禄がある。

『仕事用の凱と同じで隙が無いけど、オフも同じだろうか?』