「神宮寺副社長?」 何時も凱と会っている杏奈には目の前の人物が凱では無い事が分かるが、どちらともあまり面識の無い山葉には凱に見えたらしい。 それもその筈、本社の副社長が子会社に居る等と普通思わない。 「副社長?」 杏奈の言葉を鸚鵡返しで呟く山葉は、今の状況が把握出来ていないのだろう。 「!」 慌てて山葉の手を解く。 副社長がここに居ると言う事は、自分を見に来たのだろう。 凱と親しい自分が山葉とも親しげにしている所を見て、どう思ったのかを考えると険しい表情になる。