落ちるギリギリの所にいたパパは、男の胸の中に入る形になった。
「パパ…!」
その姿をみて、急いでパパに駆け寄った。
「絶対死ぬな。おっさんの寿命はまだまだだ。」
そう言ってパパの背中をポン、と叩いてから私の方に視線を移した。
「…頑張れよ。2人で。」
フッ、と優しく笑って見せたその人は、パパと私から離れて歩き出し、ビルの中へと戻っていく。
「あっ、おい、君…!」
そう言って、坂田さんがそのあとを付いていき、ほかの警察官や、救急隊の人達が、私とパパに近寄ってきた。
「大丈夫ですか?とりあえず、下へおりましょう。」
1人の救急隊の方が、パパを支えるようにして立ち上がってくれて、私は反対の方を支えて歩き出した。
