目を見開いて驚いた顔をしている夏目くんと、ばっちり目があった。 「夏目くん?」 あまりにも目をまんまるにしているから、心配になって名前を呼んでみる。 どうしたんだろう。 私、そんなに変なこと言ったかな。 「……変わってますね、先輩」 「え?」 「俺が勉強しなくても出来る天才とか思わないんだ」 「ん?」 何やらぶつぶつ言っているようだけれど、どれも上手く聞き取れない。 天才……って言ってたような。 なんでさっきの話がそこに繋がるんだろう。夏目くんの思考を読みたいくらいだ。