「なんでここにいるの……?」 「それはこっちのセリフです。何ひとりで格闘してるんですか」 相変わらず口の悪い夏目くんだけど、ここ数日はちゃんと目を見て話してくれる。 事情を話すと、何故か盛大にため息を吐かれた。 「バカですか?」 「……はい?」 「本の返却は、そこのカウンターですよ。本棚に戻さなくていい」 「え、そうなの?」 そう言って夏目くんの指差す先には、ドアの近くにあったカウンター。 本当だ。"返却はコチラ" って書いてある。