が、その前に私の足は止まった。



「藤くん」

「ん?」

「もう1人の入部の子はどうしたんですか?」


そう、生徒会は各学年2人ずつだ。沙耶ちゃんだけだと、あと1人足りない。



「あー…」


私のその質問に、なんだか歯切れが悪い藤くん。



「実は、今年の候補は女子だけでさ。先生方が一番成績がいい児玉を選んだんだけど、男子がいないもんだから」

「だから?」

「男子で一番成績が良かったやつを無理矢理引き込んだんだよね。で、本人キレてボイコット」

「え」


そして、藤くんのその言葉に今度は私が顔を引きつらせた。