*** 「みーつ」 「……」 「おーい、蜜ちゃーん」 ようやく健康診断が全て終わった私たち生徒会は、各担当していたブースの備品を片付けていた。 使っていた机を体育館の倉庫にしまっているところで、背後から私を呼ぶ声がする。 「なぁ、蜜ってば」 いつまでも無視する私に痺れを切らしたのか、藤くんが肩を触ってきたところで私は振り返った。 「……何ですか、藤くん会長」 「うわ、あからさまに嫌な感じ出してくるなよ」 私の嫌味な呼び方に対しても、藤くんは冷静にツッコミを返すだけ。