もちろんそんな声で呼ばれてしまったら、私に拒むという選択肢はない。 不本意ではありながらも、私はその腕に素直に飛び込んでぎゅっと抱き締めてもらう。 「可愛い。俺の蜜」 大好きな落ち着く体温に包まれて、さっきまでのヤキモチも驚くほどに薄れていった。 ……そう、これが3つ目。 私たちは恋人同士だ。 けれど、それは内緒。 "私たちが付き合ってることは誰にも言わないこと"。 これが、藤くんと交わした3つ目の約束だった。