せ、性格歪んでる……。
「よ、余計なお世話です!」
「あーあ。ムキになっちゃって」
なんの感情も読み取れないその表情だけれど、私にはわかる。これは、完全に楽しまれている、と。
まだ私と藤くんが恋人同士だということがバレてないのが、せめてもの救いだ。
ここまで来たらもう私の藤くんへの想いは隠せない。
こうなったら、夏目くんには引き続き私の片想いだと思っていてもらおう。
「絶対絶対、ぜーーーったい、藤くんに言ったらダメだからね!」
「わかってますよ。多分」
「多分って……!」
藤くんにバレたら心配をかけてしまうから口止めしようとしているのに、夏目くんってば怪しい発言ばかり。
ワナワナ震えているそのタイミングで生徒会室の扉が再び開いたものだから、その話はひとまずお開きとなった。



