結局あまり話をしないまま店を出た二人はどこに行くともなく歩きはじめた。
外の冷たい風もあまり苦にならない。
時折微かに触れる指先が気持ちを掻き乱す。
「あのさ…
美加って誰か好きなやついんの?」
健司は思い切って尋ねた。
美加はドキッとした。
「俺さ…好きなこ、いんだけど、さ…」
健司の言葉にさっと血の気がひいて行く気がした。
気にならなかった風が、刺すように頬を打ち付ける。
ドクンドクンと嫌な音が胸に響く。
この時美加は自分の気持ちに確信を持った。
そして同時に絶望感に襲われていた。
健司の足が止まっていた事にも気付かない程に呆然としていた。
『好きだって気付いたら失恋か…』
ぼんやりとそんな事を考えていた。
健司はぼーっと先を歩く美加を後ろから抱きしめ
「あのさ、好きなこ、美加なんだけど…
俺と付き合ってくんないかな?」
と告げた。
外の冷たい風もあまり苦にならない。
時折微かに触れる指先が気持ちを掻き乱す。
「あのさ…
美加って誰か好きなやついんの?」
健司は思い切って尋ねた。
美加はドキッとした。
「俺さ…好きなこ、いんだけど、さ…」
健司の言葉にさっと血の気がひいて行く気がした。
気にならなかった風が、刺すように頬を打ち付ける。
ドクンドクンと嫌な音が胸に響く。
この時美加は自分の気持ちに確信を持った。
そして同時に絶望感に襲われていた。
健司の足が止まっていた事にも気付かない程に呆然としていた。
『好きだって気付いたら失恋か…』
ぼんやりとそんな事を考えていた。
健司はぼーっと先を歩く美加を後ろから抱きしめ
「あのさ、好きなこ、美加なんだけど…
俺と付き合ってくんないかな?」
と告げた。



