私の不安をあなたが一番知っている

いつまでたってもあんらは撤回しそうにない。


いつかは撤回するだろうと待っていたら、窓から影が差した。


次の瞬間、ガラスの欠片が散らばった。
飛び込んで来たのは篤彦だった。


弟から学校に電話がかかって来たと思ったら……お前、最低だな。


あんらを自分の背に隠して言った。
窓の外を見ると、怯えた様子の弟が立っていた。


あんらは目もくれず、篤彦に連れられて出ていった。