私の不安をあなたが一番知っている

俺は次の十分休み、風紀委員になぜ署名が始まったことを教えなかった!と問い詰めた。


あなたが生徒のことをちゃんと見ていれば気付けたでしょう?でもまあ、署名はあなたに絶対気付かれないよう行いましたが。


その風紀委員は冷ややかな目でそう答えた。


俺は忙しいんだ、何かあったら報告するのはお前たちの仕事だろう!


そこで今まで言うことを聞いていた風紀委員長が俺に逆らった。


いい加減にしてください。風紀委員はあなたの親衛隊ではないんですよ。風紀委員はこの学校の風紀を守るために仕事をします。生徒会長を守る存在ではありません。


今度は書記を問い詰めた。


貴様、署名のことをなぜ言わなかった!どうせ知っていたんだろう!?防げなかったせいであの計画も消えるぞ!


おや?自分は知りませんでしたよ。だって生徒会長側の人間だと思われていましたから。知っていたらすぐ報告しますよ。


俺は怒りに任せ、とぼけた態度を取る書記を殴った。


当然非難が集中した。しかし自分の非を認められず、教室から走り去る。
自分の席に戻り、カバンに筆箱だけ入れると届出も出さず早退した。