by 熊谷 義明

八代さんは、澤谷を連れて出てきた。
「さっき、宇佐美さんに話したことについて、一筆書いてもらえるなら、防犯カメラの映像は、消去できます。」と、八代さんは、澤谷に言った。
「店としては、防犯カメラの映像について、彼女に提供しない代わりに、彼女が不利益被らない状況を保障したい意向です。」と、八代さんは言った。
「何にでもサインすりゃ良いんでしょ。もう、ワケわかんないよ。俺、一生酒はやめるわ。」と、澤谷は言った。
保険屋の弁護士が、「私が内容を確認します」と口を挟んだ。勝手に保障しなければならないものが増やされると、保険屋も困るんだろう。

澤谷は、保険屋の弁護士に連行されるように帰って行った。

八代先輩は、俺の方を振り返った。
「俺は、何も聞いてない。見てない。けどな、1つ質問だけど、義明、お前、あのコギャル、お前の何だ?!」
「同級生です。」と、俺は、すまして答えた。
「彼女とちゃんと今日の話をした方が良いし、どうもこうも、ありゃあまだ話は終わってないぞ。。あの子の親と連絡とれてんのか??。」
「宇佐美の親とは何も話してません。でも、何とかなる気がしてるんですよ。」
「、、、。」
「お前って、もうちょっと、根拠がある物の言い方する奴だと思ってたわ。色ボケしてんじゃないよな。」
「根拠は、あるんです。いろいろあるんで、また、今度話します。」
八代さんは、首をかしげながら帰っていった。