しばらくたったある日の朝のHRで担任の先生が言った

「11月の文化祭実行委員決めるぞー」

その一言で教室がざわめき始めた

「もー、そんな時期かー!」
「楽しみだね!」

口々にそんな声がきこえる

うちの学校は特に文化祭はここら辺じゃ有名

結構毎年、盛大にやってるからなー

だから実行委員ってめっちゃ大変らしい…

やりたくない…

文化祭…11月…

ふと、その言葉をきいて佐野麗翔の事が頭に浮かんだ

ちょうどあれから4年たつんだ…

タイムリミットまで…

「…の、…しの!…石野!」

「はっ!はいっ!!」

やば!ぼーっとしてた!

「誰も立候補者がいない中、お前だけはやりたそうな顔してたよなー」

「し、してません!してません!ただぼーっと…」

「ぼーっと?実行委員、やってくれるか?」

「…はい…やります…」

先生、鬼?!

まじ最悪…

「よし、女子決定!あとは男子だな!誰か…」

「はーい!俺やる!」

え?実行委員やりたいなんて言うバカは誰?!

声の先には麗翔がいた

「おおお、川島!やってくれるかー!」

「転校してきてなんも知らないけど、高校最後はちゃんと青春したいですからねー」

「そうか、そうか、じゃぁ男子は川島に決定!石野と川島は今日の放課後からよろしくな」

ま、じか…麗翔とか…

嫌じゃないけど、変な気持ちだな

まだ5月、大丈夫だよね…?

11月まであと…6ヶ月