ーーーーピピピピッ

いつもと変わらない朝

けど、人生が変わるかもしれない日の朝

なんてね。ちょっと大げさかな

私、石野叶恋(イシノカレン)中学2年生

今まで恋なんかしてこなかったくせに中学入って初恋をした

いつも真面目だけど優しくて、ちょっとバカで、愛おしくなる

なんて、自分だけの秘密

支度をしてたらもう8時

「やばい!遅刻だ!」

わー!と言いながら階段をおりる

「叶恋ー!朝からうるさーい。」

なんてお母さんの声が聞こえたけど聞こえないふりして

「行ってきます!」

玄関の扉をバーンって開けて飛び出した

そんな学校まで遠くないからダッシュ!

体力には自信がある

スカートでダッシュなんて女の子を捨ててるよね…

今はそんなこと考えずに走ろ!

気づけばもう校門

靴箱まで行って時計を見ると8時14分

やばいあと1分じゃん!

階段登って2階の1番奥の教室に入る

ーーーーキーンコーンカーンコーン♪

「セ、セーフ」

ひと安心してると

「また叶恋か!遅刻1秒前に入るなって何回言えば分かるんだ」

「まぁー遅刻してないから♪」

テヘぺロ☆って感じで言うと先生にすごい睨まれたから
すいませーんって言って席に着いた

うちの学校は8時15分までに教室に入らないと遅刻になる

私は遅刻したことはないけどいつもこんな感じ