大学を卒業して、
香菜子は出版に関わる仕事をしていた。



主に、
気になる事件や世論などを
文章にまとめ、認められれば、
さまざまな媒体に掲載される。




吉田健は、
作家として大学デビューを果たした。





香菜子の決意は、

氏を吉田に変えてもいいのか、

その結論でいいのか、


迷っている。





同情でしかない。


そんな気持ちで、あの純愛作家と
一緒にはなれない。

それは、香菜子の、香菜子なりの
吉田健作品の感想だった。