オセロ

恨んで恨んで、私は自分の部屋にあるものを破壊したり、身体を傷つけるようになった。
毎日毎日、死にたかった。
私が人間のクズになるのに時間はかからなかった。
周りにいる全てが敵だと思っていた。
私には、心安らぐ場所は何処にも無かった。
高校に行って、私はいい子ではいられなくなり、度々先生から注意を受けていた。

うるさい…
何も知らないくせに…汚い大人が…
話しかけるな…

そう思っていた。
『もう自殺するから、いいですよ』

投げやりに言ったわたしに、先生は涙を流しながら語っていた。

『私も辛い事あって、親にも申し訳なくて、何度も死のうとしたけど、でも私がした最大の親孝行は
今 生きていること』

先生……
真っ赤な目で一生懸命、あんな私に何を伝えたかったのか…

考えたくなくて逃げたかったのに
胸がズキンと痛かった。


先生、ごめんね…