しばらくすると、注文した二つが届いた。

「おまたせしました」

「わぁ~・・・おいしそう・・・!!」

思わず、子供のように目を輝かせていた。

「ありがとうございます。
いただきます」

大きな口を開け、パクッと一口。

「!!
お、おいしい・・・!!」

歯がいらないくらいの柔らかさ・・・

口の中に広がるスッキリとした甘さ・・・

私は、一瞬にして、このケーキが・・・

いや、この店のシフォンケーキが気に入った。

「あの、毎日、ここにきます!!」

「ははは・・・
気に入ってくださって光栄ですよ。
お待ちしております。今日はゆっくりしていってね」

「はい」

このケーキがきっかけで、まさか、私の高校生活が一変するなんて思いもよらずに・・・