「楢井!!」

先生の大きな声で呼ばれ、私は思わず「はいっ!!」と立ち上がる。

「お前、授業を聞いていたのか?」

「すみません。聞いていませんでした」

「しっかりしろよ、楢井。
もうすぐ、中間テストなんだぞ」

「はい。
すみません」

私は、この時間中、ずっと恥ずかしい思いでいっぱいだった。