「お嬢がいう、ある事実って何だ?」

「私は・・・」

ここまできたら、もう全て吐き出そう。

これで、きっと私たちは終わりなんだ。

「私は・・・ハリブレッドです」

「!!
ハリ・・・ブレッド・・・だって・・・?」

大さんは何やら知っている様子だった。

「正確には、ハリブレッドの血が私の中には流れています」

ハリブレッドというのは、昔から伝わる部族で、昔から忌み嫌われている部族だ。

しかし、そのハリブレッドの風習を一般の人にも溶け込んできているのだが、ハリブレッドに対して差別は今でも変わらない。

「私は、真君といると、なぜか心地がいいんです。
真君が他の女の人と話しているのをみると、心の奥がなぜかモヤモヤするし、さっき抱きしめられるとドキドキが止まらないんです・・・
それが何なのか、分かりませんが・・・」

「お嬢・・・それは―――
あ、いや。これは、自分で探すんだな。
けど、勘違いはするなよ。ぜってぇ後悔するからな」

「は、はい・・・」

その時は大さんが何を言っているのか分からなかったが、後々私はその言葉の意図がわかるようになった。