「お前、あの女のことが好きだろ」

「・・・それがどうした？」

「顔に書いてあるぜ♪」

・・・こいつ、俺を舐めてやがるな・・・

「でも、残念。
俺の方が一番に惚れたんだよな」

と、俺の横腹に蹴りを入れられた。

俺は、飛ばされ、痛みでその場にうずくまる。

すると―――

「真君っ！！」

と、いう声がした。

振り向くと、なつきが俺のもとに走ってきた。

な、何で・・・なつきがここに・・・？


「真君！！大丈夫！？」

「ば、バカ！！
何で、大と一緒に待ってないんだよ！？」

「ごめんなさい・・・
真君が心配できたの・・・」

と、なつきは俺を抱き起こす。

「おやおや・・・可愛いお嬢さんのお出ましかな」

「！！」

俺には嫌な予感しかしなかった。

「きみ、名は？」

「・・・」

しかし、なつきは答えずただ都を睨みつけている。