虚構のシナリオ

「あのさあ」



突然奴が口を開きます。





「俺にも子供がいるんだよなあ…
いや、いたって言うべきかなあ?



どこに行ったかわからねえんだよ。



出てきてからさあ
俺は真っ先に女の所に向かったのよ。



なんせ3年ぶりだからなあ。



ガキもでかくなってるだろう。



俺は柄にもなくプレゼントを買って
女の家に向かったんだよ。




そしたらさあ…いなかったんだよ。




空き家になっていて、ドアもカギがかかっている。



管理人に聞いても
どこに行ったかわからないって言うしよ。




お前わかる?




俺の気持ち。




プレゼントを持って
ウキウキで女の所に行ったら



誰もいなかったんだぜ?




まるで俺は間抜けみたいじゃねえか。





この踏みにじられた俺の気持ちを
わかってくれるかなあ?」