この不敵に笑う挑発的な表情が、この人は憎いほど絵になると思う。
これには女子学生が黄色い歓声を上げるのも頷ける。
早朝の7時半なんて、学生はおろか教授クラスの先生方さえも大学に来ているはずも無く、研究棟は静まり返っている。
聞こえてくるのは、時よりこの男が資料をめくる音くらいで、やけに静かすぎるこの空間が私は苦手だったりする。
一度集中し始めると、こちらなど一切振り向かないその背中が、無性に憎たらしい。
思わずその背中を思いっきり蹴りたい衝動に駆られ、加虐的な自分が顔出す。
「(……こんな事、口が裂けても言えないけど。)」
最終的にそんな臆病な自分が、加虐的なもう一人の人格に勝ってしまい、歯止めをかける訳だけど。
これには女子学生が黄色い歓声を上げるのも頷ける。
早朝の7時半なんて、学生はおろか教授クラスの先生方さえも大学に来ているはずも無く、研究棟は静まり返っている。
聞こえてくるのは、時よりこの男が資料をめくる音くらいで、やけに静かすぎるこの空間が私は苦手だったりする。
一度集中し始めると、こちらなど一切振り向かないその背中が、無性に憎たらしい。
思わずその背中を思いっきり蹴りたい衝動に駆られ、加虐的な自分が顔出す。
「(……こんな事、口が裂けても言えないけど。)」
最終的にそんな臆病な自分が、加虐的なもう一人の人格に勝ってしまい、歯止めをかける訳だけど。

