<2>

早瀬優(ゆう)は都内の喫茶店の一角で、ノートパソコンを広げて寛いでいた。



喫茶店には客は少なく、クラシック音楽が店内に響き渡っている。



俺はテーブルに上がっているコーヒーカップを取り、軽く口に注いだ。



途端、口の中に苦い味が広がり、喉の渇きを潤す。



「それで俺に何を調べさせたいんです?」



カップを置き、向かいに座る少女に顔を向けた。