「また中学のこと繰り返すわけ?」

ため息混じりの私の言葉。

「もしそうなったらその時は守る」

それ前も聞いたよ、璃音。

「うん、できた!」

嬉しそうに声を上げる璃音。



高校入って初めて璃音と歩くこの道。

前は一緒に登下校するのが当たり前だった。

小中と同じ学校だったし、家隣だし。

「薄暗くても危ないから」って夕方なのに送ってくれたり。

懐かしい。

「瑠愛の隣がいいわーやっぱ!」

璃音声がでかい。

朝から元気だな。

学校着けばクラスがどよめく。

そりゃ私が誰かと一緒に来るなんて、誰も想像してないだろうね。

ましてやその相手が璃音とくれば尚更。

幼なじみでも1回もなかったしね。

「おーおはよー、2人とも。あ、瑠愛ちゃん似合うじゃん」

実くん安定だな。

髪型が違うことにも一言くれた。

「ありがと、実くん」

「瑠愛可愛いでしょ?なかなか付けてくれないから俺家まで行ってやったの!」

こいつ。

普通に笑顔である意味爆弾投下したよ。

視線が痛いわ。

ほんと…

「デジャブだよ…」

か細く出た声に誰も気づいてないと思っていた。

「???」

目の前で実くんは首傾げてたけど。