Blue Moon

カラオケに着くと迷わず俺の隣に座る小奈恵。

分かりやすいよな、ほんと。

瑠愛に見せつけるように腕を絡めてくる小奈恵。

瑠愛は相手にしてないけど。

カラオケ着いてから30分ほど経ってから、瑠愛が実に何か耳うちして出ていった。

実からメールで

「瑠愛ちゃん帰った」

と、一言。

実も小奈恵の友達に捕まってるから動けなかったんだな。

「りょーかい。なんとかする」

とだけ返信し、

「急用出来たから俺ら帰るわー。誘ってくれてありがとう!」

実も遠回しに引っ張り出した。

瑠愛を追いかけて向かった先は、瑠愛の家じゃなく喫茶店。

「帰ると言いつつやっぱここかよ」

「よくわかったね。私がここにいるって」

「瑠愛のことだからな!」

またしても、は?とでも言いたそうな顔をして勉強を始めた。

「瑠愛ちゃん頭いいよね。俺に勉強教えて欲しいわ」

暇あれば勉強してる瑠愛。

実の言う通り瑠愛は頭いい。

昔から頭の回転早いんだよな。